ヒッポファミリークラブでは、
「オープントラカレ講座」という講座を ほぼ毎年開催しています。
以前は リアルの講座しかなかったのですが、
今はオンラインでの開催になっているので、
世界中どこからでも参加が可能の講座となりました。
ヒッポのHPでは、
『 物理学からアートまで、幅広い分野で活躍されているLEX / Hippoヒッポファミリークラブの研究協力者による「オープントラカレ講座」を開催しています。社会言語学、脳科学、生物学、物理学、情報学、音楽など、分野を超えて「ことばと人間」について参加者と一緒に考えます。』
という紹介文を掲載しており、
まさしく、先生の話を聞くだけでなく
先生や仲間と一緒に講座をつくっていくところに 魅力を感じます。
今年は春(3月~4月)に、
3コマのオープントラカレ講座を開催し、
「ことばと人間を自然科学する」を考える機会を
みんなで 作っていきたいと思います。
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今回は 本番まで二週間!となった
中村桂子先生と 酒井邦嘉先生の講座についてご紹介したいと思います。
【中村桂子先生の講座】
3月20日 午前の部(10:00~12:00)
講師:中村桂子 さん(生命誌/JT生命誌研究館名誉館長)
「私たち生きものの中の私」
中村桂子さんは、38億年の生命の歴史を一つのつながりとして捉えなおす「生命誌」という新しい総合知を創出し、「生きもの」の研究に取り組まれています。
今回先生の書かれた本を みんなで読んだり
生命誌館に行ったりして
みんなで 色々とシェアし 話し合ったことで、
日々の生活のいたるところに「命」や「つながり」を感じるようになりました。
生かされてるなぁと感じながら 生きる日々になっています。
ことばだけ並べると とても安っぽいですが。。。(/ω\)
日々の些細な。。。今迄目にも留めなかったようなことに、
気持ちが入る日常になっています。
意識が変わるというか。。。
詳細は、
過去の記事から さかのぼって読んでいただけると嬉しいです!
【酒井邦嘉先生の講座】
3月20日 午後の部(14:00~16:00)
酒井邦嘉 さん(言語脳科学/東京大学大学院総合文化研究科教授)
「AI時代に言葉をどう使うか」
酒井邦嘉さんは、毎年のオープントラカレ講座でお話をしてくださっており、ヒッポファミリークラブ及びマサチューセッツ工科大学のスザンヌ・フリン教授と共に進めている共同研究「多言語習得の脳科学的効用」において、中心的な役割を果たしてくださっています。
ついでに最近 先生が記者会見で話してくれた共同研究論文に関して
内容をなるべく簡単にまとめてみましたので、読んでいただけると嬉しいです!
「脳とAI」という本をご存じですか?
酒井先生が編著なさっている本です。
次の先生の講座は、「AI」が関係してきます。
準備会でも話題に上がっていましたが、
「AI」が悪いとか良いとか、
そういうところを話題にしているわけではありません。
ただ、
みんなと話していて出てきたことばをかきだすと、
・先生のことば「こころの翻訳機はない」が心に残った。
・AIはつかうけど、つかわれる立場になるのは危険/違うね。
・あまりにも浸透していて、使われてることに気付いていない現実もある。
・人間のことばの背後には「気持ち」があって、話しても聞き手も「想像力」を働かせてる。
そんなことばが 飛び交っていました。
今の世の中に 危機感だけ募らせて
怖い怖いと言ってても 仕方がないところまで来ているんだと思います。
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私が 危惧しているのは
知らない間に ある種の洗脳のような状態に陥ることです。
情報が勝手に自分に寄ってくる世の中。
欲しいことばや情報だけ近づいてきます。
携帯に流れる「広告」がまさにそれ。
そんな感じで、
知らない間に 一方からだけくる情報に覆いつくされ
そこで考えることを しなくなれば
それが全てと思いこんでしまうんだろうなと。
すべてを鵜吞みにする日々に 何の疑いも持てなくなったら。。。
大人は 今までの経験があります。
ただ、子どもたちは 今 人間を形成していってる途中です。
そのときに 「1」の情報が全てになってしまったら。。。
たとえば
人と人の関わりの中では
誰かにあることを言われても
次の人と関わった時に また別のことを言われ。。。
そうして「多」の中で
自然と「多様性」が育まれ
自分で何かを「選択」できる人になれます。
「共感」したり、
「違う」とか「違和感」を感じることもできると思うのです。
でも、
「人」でないもの。。。
例えばさくっと検索した情報とかだと
自分で次の情報を得ようとしない限り
別の情報は来ません。
初めに得たものが全てになる可能性もある。。。
間違った情報というものは 巷には溢れています。
例えば「英語脳」。
そんなものはありません。
ことばの「臨界期」だってない!
「日本語もできてない時に、いろんな言葉に触れさせるなんて!脳が混乱する!」
インドかアフリカかヨーロッパにでも行ってみてください。
それが間違いだということは 一目瞭然です。
でも、知らない場合、
検索で出てきた情報を鵜呑みにすることはあると思います。
「1」を鵜呑みにすることの恐ろしさ。。。
***
小6の長男に聞いてみたんです。
「AIのことどう思ってる?」
彼は酒井先生のことを知っているので、
何を聞かれているかは、それだけで分かったようでした。
「ボクは全部が同じになるっておもろくない」
と言っていました。
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また別の方は、こんなメッセージをくださいました。
『chat GPT使ってる人はもちろん、Siriとかで調べるのが当たり前の人は、自分がなんでも知ってて多様だと思ってる気がするよ。小4の息子は、周りのみんなが自分より「かしこい」って言うの。でも、立体を想像してかけないとか、人の気持ちを考えて行動しないんだって、これは、なんなんだ⁉️って悩んでるよ。想像力/創造力の欠如だよねー』
世にいう雑学が多いと、
たしかに物知りで賢く感じるのかもしれません。
でも、やっぱり「賢さ」って
そんなことじゃないよなぁと思います。
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私は、
AIに対して 使われるのではなく 使う立場でありたいし、
我が子は たくさんの「人」の中で
多様に育ってほしいと 心の底から思います。
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当日が どんな講座になるかは まだまだ 分かりませんが、
こんな風に 多くの人と ことばを重ねながら
色々と考え シェアしている日々です。
ぜひぜひ ご参加ください。
当日の参加が無理でも、録画が二週間見られます!
【2024年春のオンライン・オープントラカレ講座:案内サイト】
https://sites.google.com/lexhippo.gr.jp/opentcl/
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追記:既にこの講座は大盛況の中、終了しています。
各先生方の講座タイトルは毎年変わると思いますが、講座自体は毎年あると思いますので、興味のある方は是非次回参加なさってください。