ことばと考えることの関係:酒井先生がラジオにご出演♪聞き逃しは一週間配信です!

多言語
ハロウィン🎃ひたすらうってうたうファミリーでした

NHKのラジオ深夜便で東京大学の酒井先生がお話されました!

酒井先生といえば、

MIT(マサチューセッツ工科大学)とHippoとの共同研究でおなじみの教授です!

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先生のお話はいくつか文字起こししていますので、

良ければ そちらも併せてお読みください。

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ラジオでは、放送前に届いていた質問に 先生が答えるところから始まりました。

『高校の国語の教科書の中に、「人はものを考えるときには必ずことばを媒介として使っているのである。言語が必須である。」という一節が出てきました。でも、私は直感的にちょっと違うんじゃないかなと思いました。』

そこで、外国語を習得した人に今何語を使って考えていたか聞いたそうですが、
みんな一様に「そう言われてみるとわからない」と答えたそうです。

これに対して、酒井先生は以下のように答えられました。
『自分で何語で考えてるか分からないっていうのは、まあむしろ自然なことで、実際、脳が考えていることばっていうのは、何語でもない。
脳にあることばというのは、必ずしもその日本語とか英語とかではない。
ある種、ことばの計算のようなことをやっていて、それが表面化した時に日本語になったり英語になったりしてるわけです。』

↑これ、実は8月に検証されたばかりの論文が出たばかりの最新の研究だそうです。

『もちろん論理的に考えた時に、今、日本語で筋道を立てて考えているとか、そういう意識は残るとは思うんですけど。その時は日本語で考えているっていう感覚があると思うんですが、それ以前はことばで考えていることすら、自分で気づかないまま考えていたりしますね。』

だそうです。

つまり、ことばを使って考えてるっていう自覚はないけれども、

「人間の普遍的なことばを使って考えている」ということだそうです。

思考するには「ことば」が必要で、

そのことばは「~語」とかそういうものではないということ。

Hippoで言うところの

網の目のど真ん中の部分なんだろうなと思いました。

人間のことばの普遍的な基礎構造

詳細はこちら!
↓↓↓
https://www.lexhippo.gr.jp/what/m_language.php

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「考える」ということはどういうことか?

頭に思い浮かべる
筋道をたてて思い浮かべる
論理的でなくてもOK

これが「内言」。

それをことばにして出すと「外言」。

内言の前段階ですら、ことばが必要ということのようです。

そして、それは、

人間のことばの基本となる言語の元。

それが意識に乗った時に「~語」になったり

イメージになったりするということのようです。

思考を意識するって難しいし、

そもそも「考える」って何?なんて

それこそ考えたこともなかったです🤣

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ラジオの後半で

先生は「多言語脳というのは実は自然な状態」とおっしゃられていました。

以前、講演会で「英語脳なんてものはありません!」って

若干怒ってらっしゃったようなときがありましたが、

「多言語脳」ということばは使うのね!!と、

すごく驚きました🤣

これこそ「自然」なんだそうです。

先生は

外国のことばで考えるのになじみがない場合は

方言で考えてみてくださいとのことでした。

いろんなことばに切り替えるのは

とても自然な状態だと。

確かに、

幼馴染やふるさとが自分と同じ人に出会ったとき

自動的にその土地のことばが出てきて

自分でも驚くときがあります。

確かに「自然」だと思います。

何も意識せずともことばが切り替わる体験って「方言」で考えるととても分かりやすいです。

それを

環境にたくさんのことばを置くことで

世にいう「外国語」を外国語でなくすることができるんだなーって思いました。

~語という感じで枠に入れて、難しい!っていう意識さえつけなければ

「方言」と同じように自分にす~っとしみこんで

いつしか、自然と切り替わるんだろうと思います。

実際、

子どもがこけたら「けんちゃな?」

何かもらったら「しゅくらん」

危ないことしてたら「はてぃはてぃ!」

水飲みたかったら「Aiua si us plao🤣」
↑このことばは、↓彼から頂きました!ブログの中にYoutube入ってますので
是非聞いてみてください!!

ってな感じで、

もう日本語より先にでることばがあるのです。

知らないうちに

それが私のことばになってるなぁ~って改めて思いました。

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そういう意味でも

何か一つに特化してやってみるより

「むしろ沢山を同時にしたほうが習得が楽」だという先生のことばには

共感しかありません。

沢山を同時に触れるって、

難しそうに思うかもしれませんが、

逆だと思います。

1だと「わからない」ってことだけにフォーカスされるけれど

沢山だとわからないことだらけの中から「分かる」にフォーカスされるんだよなぁって

一見不思議だけど 

そういう体験しか 私にはないなぁと思うのでした。

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先生のお話は 聞き逃し配信で

11月4日午前1時まで聞けますので、是非聞いてみてください。


前半(開始10分ごろ~)
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=V34XVV71R2_01_4279217

後半(開始3分ごろ~)
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=V34XVV71R2_01_4279220

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