↑昨日の続きです。
石村さん親子の話を聞く機会がありました。
ライブドローイングもありということだったので、
子ども達も連れて行きました。
正直、ちびっこを抱えて講演を聞くというのは大変ですが、
全部しっかり聞けなくても、
飛び込んでくる音は確実にあるので、
行くことに、行動することに意義があると思います。
出逢いもあるしね!
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和徳さんの講演を聞いて、
折れ線型自閉症というものがあることを知りました。
それまで目を合わせてくれていた我が子が
突然目を合わせなくなり、動きを制御せざるを得なくなった・・・
文字にはできませんが、壮絶な日々だったろうなと思います。
当時はまだ療育というワードなども あまり聞かない時代だったので
信頼できる療育の先生に会えたことは本当にラッキーだったんじゃないかと思います。
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共感したというか 印象的だったことば
①『普通の子育てを一つ一つていねいにしただけ』
『ただ時間がかかるだけ』
分かります。
なんで分からんの?とか
なんで出来んの?って思ってしまうけれど
その子の分かるように伝えることで わかるようになるし、
その子のできる方法を順序だててあげるだけで できるようになるし、
ちょっと時間かかるんですが
根気もいりますが
一つ一つ地道にすることで、
確実に成長はあります。
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我が家の場合は特に
・見通しをもつこと
・2つ同時の行動が難しい
ように見えました。
だから、
2つのことを同時進行でするような遊びをちょこちょことりいれたりしてました。
例えば
トイレットペーパーやラップの芯などを集めておいて、
順に転がしながら ジャンプしてこっち向いて走ってきて~って感じです。
転がってくる芯に当たらないようにジャンプしながら
前へ進むことは意外と難しいようでした。
タイミングもバラバラだし。
他にも、ジャングルジム。
こんなの普通に登れると思ってたけど、
手と足の置く場所や順番を間違うと身動き取れなくなるんですね。。。
私は何も考えずに上っていたほうなので、
その現実に衝撃を受けました。
まさか、ジャングルジムを上るのに
手取り足取り教えることになるとは思っていませんでした。
よく療育でロッククライミングさせてますが、
本当に大切だと思います。
先を予測しながら行動しないと進めなくなります。
そんな日々。
一見何ともないような そんな日常の動きのいたるところに
ヒントは沢山あったように思います。
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②『早期療育&何でも経験させてあげることが大切』
小さいときは1日が、1週間が、1年が、とても長く感じませんでしたか?
と聞かれ、私も常々思っていたことだったので
耳がピーン!!!と反応しました!
今は時の経つのがものすごく早く、
まさしく「光陰矢の如し」です!
それを、うまく説明してくれていました。
例えば 60才の1日は
2歳児だと30倍なので30日分の感覚!
?おかしいな?と思っても
「様子を見ましょう」で1日ほっとくだけでも
1ヶ月放置と同じこと!
とおっしゃってました。
確かに。。。と思います。
何事ももっと早くに対処した方が、
成果も早く出たんじゃないか。。。という話でした。
そして、
できないから わからないからと言って 閉じ込めてしまうのではなく
もっともっと色々な経験をさせてあげるべきだと。
私も それに尽きると思います。
何が功を奏すか分かりません。
何に影響を受け、その後の人生に関わってくるか、、、
東京大学大学院の酒井先生のことばを借りるなら
「親はブレーキをかける必要はない」
と言ったところでしょうか。
その話は、こちらから。
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③『「泣く」=ことば』
パニックになって泣いてるのを見て、
辛いから、嫌だから泣いてると思ったら大間違いだったという話をしてくださいました。
タスクは、ただ両手で粘土を転がして 細長くしましょうというもの。
でも、粘土を前にギャン泣きが始まります。
そこで、もっと簡単で分かりやすいタスクを与えます。
すると、サクッと泣き止んでタスクをこなすんです。
つまり、何をどうすればいいか分からなかっただけだったんだと気付いたという話でした。
その時に、『泣くのは、ことば』とおっしゃってました!
それこそ共感しかなかったです。
日々、赤ちゃんを先生として多言語活動していますが、
今まさに目の前に生後2ヶ月のべべがいます。
毎日泣きますが、悲しくて泣いてるわけではないです。
お腹がすいてる時の泣き
眠いときの泣き
お尻が気持ち悪いときの泣き
色々あります。
もちろん 笑顔も笑いも行動すべてかことば!
全部全部ことばでしかありません。
そういう表現方法でしか表せられない時期だから
泣くことで表現しているんです。
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④『集団の力は大きい』
他の子と共に生活することで出来るようになることは沢山あったという話です。
他の子が食べるのを見て、食べられるようになったという話もありました。
普段のファミリー活動でも同じです。
周りのみんなが、
ちょっと上のお兄ちゃんお姉ちゃんがマイクをもってHola!っていうから、
同じようにちびっこたちもマイクをもってHola!って言うようになります。
当たり前のように 国内外問わずホームステイに行くので、
その年齢になったら 自分も行くものとして日々過ごし
実際 その年齢になれば 行くのです。
環境の力です。
この話を聴いていた時に思い出したのが
昨日UPした中に書いてあった「インクルーシブ教育」。
「人」との出会いのチャンスを奪うのは やっぱり違うんじゃないかなと思いました。
そして、集団に属すことで
『周りがその子に合わせるのではなく
その子が周りに合わすようにする』
ことも大事だとおっしゃってました。
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この話の時だったかな?
「障がい」に対して3ステージある話をしてくださいました。
自閉症児の育児と教育の困難は「認知機能の障害」に起因
・一次的障がい
脳に何らかの障害
↓
・二次的障がい
知恵の遅れ・ことばの遅れ・運動機能の遅れ
↓
・三次的障がい
①身辺の自立ができていない 遊べない
②かんしゃく、甘え、わがまま
③偏食、虚弱、虫歯、肥満、便秘
④未学習にされる
=教育を受けるチャンスを失う
パニックになって泣くことを恐れ、
『泣かさないようにと ひたすら子どもの要求のままに嫌がることを一切せず、過保護にかわいがる育て方をすると、未成熟なまま、未発達なまま、大きな歪みをつけて(二次的・三次的障害)、
手がかかり、指示に従えない集団行動のとれない情緒不安定な人間に育ってしまう。』
まさしく そうだと思います。
『育児と教育には
「適切さ」「一貫性」「継続的」のすべてが必要。
徹底してそれが行われたときに療育の効果が生まれる。』
そして、
『叱らないけど譲らない』
『知識ある愛をもって』行き届いて育てることが必要だとおっしゃってました。
本当に聞いていて何も特別ではなく
ごくごく当たり前で大切なことを再認識させていただた感じがしました。
この石村さん親子の療育の先生のことばに
『ゆとりをもって、マイペースで、子どもの能力を見極めながら、希望をもって子どもに敬意を抱きながら、おもしろがりながら、苦しみながら、可能性を信じて、徹底的に、知識を広げ、思索し、人生観や宗教観を深めながら、当たり前の子育てを丁寧に・・・』
というものがありました。
この中の『敬意を抱きながら』という点に深く共感しました。
何度かブログにも書いていますが、
私はこの多言語活動を通して
我が子を一個人として接することができるようになりました。
どうしても親は子供に対して所有的感覚があるから、
扱いが雑になると思うのです。
でも、
一個人として見ることで、
心からすごい!と思えるところを発見できる日々になり
そのおかげで とても視野が広がりました。
勉強させてもらえました。
我が子に敬意を払うって、なんだか不思議な感じがするかもしれませんが、
一個人として認め 対等になるところから始まるんだろうなと思いました。
もちろん 親には親の義務や責任はあります。
放任するというわけではなく!ですが。
( *´艸`)
今回、石村さん親子の話を聴いて、
自分たちの日々の生活と かなりリンクするものがあり
とても実のある時間だったなと思いました。
この後、ライブドローイングがありまして、
その話は、明日!
続きます!