コロナになった後
家の中でBGMのように流れる多言語の音源の一つとして
まるでラジオのように
高校生の留学の報告を聞いていました。
ある日
残り僅かな留学生活を中断して
ドイツから緊急帰国してきた高校生のお兄ちゃんの話を聞いていました。
私は流れるように溢れるように話す彼のドイツ語が心地よかったのを覚えています。
彼の留学の話は授業の内容にまで及びました。
ドイツでの歴史の授業の話でした。
ヒトラーの授業の話。
思いの外のめりこんで聞いていたのは
我が家の長男。
当時小学3年生。
8歳になって数カ月後の春の終わり?だったと思います。
報告会の最後にまさかの質問。
自分から手をあげるから驚き。。。
そして 高校生のお兄ちゃんに聞いたんです・・・
「どうしてオーストリア生まれのヒトラーが
ドイツであそこまで力をもてたんですか?」
(/・ω・)/
長男がそんなことを知っていたことすら知らなかったので
驚きの質問でした。
確かに当時、長男のなかで伝記を読むのが流行っていて
ユダヤ人を逃がすのに尽力した『杉原千畝』も読んでいました。
(これは余談ですが、「イタリア語(のCD)に千畝さんが出てくるなぁ!ドイツ語(のCD)に(葛飾)北斎おるし!」とよく言っていました。)
そして、面白いことに
高校生のお兄ちゃん
なんの迷いもなく
小学生相手にまた語りだしてくれるわけです。
対等に。
多分彼が話したことの全てが分かったわけではないけれど、
分かる部分だけが分かる
という感じで
納得して
頷きながら聞き
最後には「ありがとうございました」
と言ったんです。
あの一瞬、
すごい成長を遂げた気がしました。
今でも忘れられない瞬間です。
8歳相手に真面目に答えてくれる高校生のお兄ちゃんに対しても
本当に有り難いと思ったし、
彼をすごいとも思いました。
ごまかすことなく、対等に応えてくれる姿に感激さえしました。
続きます!